ヘルプ

沼島神宮寺「築山式枯山水庭園」解説

写真: 沼島神宮寺「築山式枯山水庭園」解説

写真: 沼島“神宮寺”の書院から築山式枯山水庭園を見る

書院からみた「築山式枯山水庭園」の主景
庭園は、①主景となる枯滝石組 ②築山上部の二組石 ③三尊石を中心とした護岸石組 ④舟石 などで構成されている。
①主景となる「枯滝石組」
枯滝石組で斜石を中心とした鋭い石組の組み合わせが本庭園の最大の見所となっている。板状の緑色片岩を「人」字形に連続して組むという手法で、力学的にも道理にかない、しかも心理的にも安定性のある石組であると解説している。
②「二組石」
築山の上部に見事な二組石が目に付く、形も大きさもよく似ており、高さも同じような石を並べて組むという技術を見ることができ、全体の中心石で遠山石ともなっている。
③「三尊石」
北側の書院から見ると、「三尊石」(三尊石とは:仏教の三尊仏のように組む石組のことで、中央に大きな中尊石、左右に脇侍石(きょうじせき)を据えて構成する)を中心に護岸石組が組まれている。
④「舟石」
護岸石組に向かって、「舟石」(舟石とは、池泉庭園において、池の中に船に見立てて置かれる石である)が据えられていて存在感がある。
(参考文献:西 桂著 ひょうごの庭園)
撮影:龍燈山金剛院神宮寺(高野山真言宗)南あわじ市沼島

アルバム: 公開

お気に入り (3)

3人がお気に入りに入れています

コメント (2)

  • LimeGreen

    東京都港区の芝離宮にも石のお庭がありますね。こういう丘ではなくて、中を歩けるようになっています。

    2023年10月21日 17:39 LimeGreen (49)

  • islandscape

    LimeGreenさん
    ご覧いただき、コメントもありがとうございます。
    前の画像でご紹介しましたとおり、この庭園のある神宮寺は、古い歴史のある伝説の島(沼島)にあります。大変不便な場所で、淡路島からさらに船で渡る必要がありますが、観る価値があります。それは、珍しいこの島独特の「結晶片岩」という石が使われています。東京の芝離宮(池泉回遊式庭園)とともに江戸時代初期の築庭で「築山式枯山水庭園」とされています。規模は小さいですが、築山と石組に力強さが感じられます。

    2023年10月21日 21:04 islandscape (4)

コメントするにはログインが必要です。フォト蔵に会員登録(無料)するとコメントできます。